”自律”する為に、生まれながらにどんな持ち物を持っているのか探索し、 見付けることが出来たら其れ等を鍛えて磨き上げ、 その為にアレコレと多種多様な知識を身に付け、 藝を中心に心身共に日々上達している実感を覚えるという、 ある意味最も人間として一番幸せで充実した日々を過ごしていた琴音。 また“普通”の女学...
物心がついた頃から、同年代の子達との”ズレ”を感じていた琴音。 良くも悪くも聡かった彼女は、世間から”変人”に見られては今の世の中では排除される現実を知り、 ”本性”を晒しては生きていけない事を幼いながらに悟り、仕方なく”良い子”を演じながら日々を過ごしていた。 ”本当の自分”を押し込めて隠し誤魔化し通して...
九月の土曜日、誰にも見えない折れた翼の持ち主である十四歳の『ぼく』は「自分は死体だ」といい放つ少女ディーと出遭い、彼女には翼が感じられること、またこの世に残された霊さえ感じ取れることを知る。別れ際、ぼくが次に会う約束を願うと「奇跡にしようよ!」とディーがそれを封じる。やがて最初の奇跡が起こり、二回目の奇跡が起こ...
自身を精神的死体状態から救ってくれた恋人の死から約十年、呼び名をカヲルと変え、細々とキーボード弾き語りの音楽活動をしていた彼女をセミプロだが天才ドラマーのタオが拾う。タオの音に惚れ込んだベーシストのムラサメとともに、やがてロックバンドSDPを結成。バンドメンバーを初め、大勢の人々に助けられながら、カヲルの表情に...
「キルタイム(暇潰し)」に気楽に読めるショートショート集です。 一編につき五分以下で読める分量を予定しています。 電車で一駅過ごす時、早く着きすぎた待ち合わせなど、ちょっとした待ち時間のお供にどうぞ。 Twitterで毎週参加してるフリーワンライ(http://privatter.net/p/2712...
どんな学校にも真偽の怪しい噂がある。 清水由樹の通う高校では、「妖精さん」がそれだった。 毎年、三年生の女子から一人、秘密裡に「妖精さん」が選ばれ、 「守り神」から下される指令をこなしていく。 指令に失敗すれば学校を不幸が襲い、 成功すればささやかな幸福が訪れる。 そんな噂に半信半疑だった由樹...
ある人間が毎年、盗み聞きで色々な子供達の欲しがっているモノを調査して、 自分のお金で色々なモノを買い、 クリスマスの当日に、サムターン回しなどのピッキングで、色々な家に入って 色々な人達にプレゼントを渡す。というストーリーです。
悪夢がぼくを襲う。悪夢の中でぼくは幼い少女の首を折る。目覚めると見知らぬ女=南朱音(みなみ・あかね)が覗いている。朱音はぼくの担当医らしいが、ぼくは彼女が少女の巫であることも知っている。気晴らしに一階に向かったぼくはエントランスホールで幼馴染且つ永遠のマドンナである早紀と出会う。ついでエントランスホールで幼い少...
ぼくが彼女を発見する。彼女のことを発見する。彼女の美しさを発見する。彼女のふくよかさを発見する。彼女の痣を発見する。彼女の顔の痣を発見する。その痣の意味を発見する。そして物語が始まってしまう。否応なく物語が始まってしまう。彼女とぼくの物語が始まってしまう。
夫と一人娘に恵まれ何不自由ない暮らしを続ける中野和子には人には言えない秘密がある。娘の家庭教師と身体の関係を持っていのだ。頭では早期の別れを願う和子だが、その関係はずるずると一年以上に渡る。そんな折、年一回開かれる高校のクラス会で和子は一人の男子生徒の死を聞かされる。付き合いこそなかったものの、その生徒が昔日に...
わたしは叔父を愛してる。おそらく叔父を愛してる。けれども叔父はそうじゃない。母を大事に愛してる。けれどもそれも夢の果て。子供の夜は霧の中。叔父が母を愛すのは、わたしが何処にもいないから。奇怪な胎児が群れをなし、わたし一人が狂い出す。歪んだ叔父との関係が、奇矯に縺れて渦を巻く。 パラニューク好きの人、歓迎!